がん保険は老後資金になるか?

将来に備えて保険にがん保険に加入しておきたいけれど、せっかくなら老後資金にもなるタイプを探している方もいるでしょう。老後資金になるがん保険はあるのか、保険の目的も含めてご紹介します。

がん保険は資金を消費するものと忘れずに

がん保険は基本的に資金を貯めるものではなく消費する保険と考えておきましょう。

生命保険には大きく分けて「掛け捨て型」と「貯蓄型」がありますが、がん保険は一般的には掛け捨て型で毎月支払う保険料は戻ってきません。つまり支払っている保険料は老後資金にはつながらないのです。

老後資金にならないがん保険はもったいない?

将来の資金形成のためではなく、将来がんと診断されたときのために備える保険ですが、掛け捨てなら加入はやめておこうという方もいるかもしれません。

しかしがんは治療にかかる費用も大きく貯蓄がないと生活が苦しくなるケースもありながら、日本でも多くの方が診断されている病気です。

国立がん研究センターの2015年全国推計値データによると生涯で男性なら63%、女性なら48%の発症リスクがあり、特に60歳以降はリスクがより高くなります。またがんと診断されてから治療にかかる期間や身体的な影響などにより勤務状況が変わる方は半数以上で、3割近くの方は収入が減少しているのです。

参考元:国立がん研究センターがん情報サービス https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

参考元:厚生労働省・第2回治療と職業生活の両立等の支援に関する検討会~がん罹患と就労問題~https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000024tqi-att/2r98520000024tv6.pdf

老後資金をなくさないように備えるのががん保険

がん保険は支払う保険料が直接老後資金になるわけではありませんが、長期間に渡る治療費用や収入が減少するかもしれない事態に備える、老後資金を守るための保険と認識しておきましょう。

加入していない状態でがんと診断された際には他の方法で貯蓄していた資金がなくなってしまうことにもなりかねません。

がん保険で老後資金を貯めるためには?

一般的に老後資金にはつながらないがん保険ですが、がんに備えた保険に加入し老後資金を貯める方法もゼロではありません。

貯蓄型生命保険でがん特約に加入する

支払っている保険料が戻ってくる貯蓄型生命保険にがん特約をつければ、がんに備えつつも老後資金を貯められます。がん保険は生命保険商品のひとつでがんの発症や治療に特化しているものですが、貯蓄や老後資金にすることを主な目的の保険商品にがん特約が用意されている場合があるのです。

特約とは申し込みの際に選択できるオプションのようなもので、つけると給付金がもらえる条件が広がりますが毎月の保険料が上がります。

生命保険会社によってがんが関係する特約の種類も異なります。がん特約などわかりやすい名前になっている場合もありますが、3大疾病特約など他の病気と合わせている保険会社も多いです。

がんに特化した保険と特約の違い

老後資金とがんの備え、どちらとも賄えるからと安易に貯蓄型生命保険にがん特約をつけてしまわないように注意が必要です。主に診断された際の給付金額などが異なるため、いくつか比較するポイントをご紹介します。

診断時の給付金

がんと診断された際の給付金で金額を選べる保険会社もあり、金額は数十万円から100万円などさまざまです。基本的には貯蓄型生命保険の特約でも受け取れる条件は大体同じですが、がん保険なら200万円や300万円など金額がより大きく設定されていることもあります。

特にがんの場合は収入が大きく減ってしまう可能性もあるため、ローンを組んでいる方などは一時金の金額を重視して考えるべきです。

入院や手術時の給付金

がん治療のために手術や入院する際に受け取れる給付金で、1日あたり何円という条件が多いです。貯蓄型生命保険は特約をつけなくても基本プランに含まれている他の病気と同様に扱われることも多く、1日の金額や上限日数を決めている保険もあります。がんに特化した保険であれば実費分支給や日数の制限がないなど、給付金は多い傾向です。

女性特有のがん

がん保険では乳がんや卵巣がんなど女性特有のがんと診断された際に別途給付金が支給されるプランになっている、または追加できる商品もあります。貯蓄型生命保険の場合がん特約とは別に用意されていることも珍しくないです。

上皮内がんの対象有無

上皮内がんについても給付金の対象かを確認しておくべきポイント。いわゆるがんと呼ばれる病気の正式名称は悪性新生物ですが、比較的進行度が浅い場合は区別されて上皮内新生物や上皮内がんといいます。手術で切除すると他へ転移する可能性が低い上皮内がんは一般的ながんとは区別され、3大疾病のなかに含まれない保険もあります。

毎月の保険料

がん保険に加入するのと貯蓄型生命保険にがん特約をつける場合で大きく異なるのは保険料です。貯蓄型でかつ他の病気にも対応する保険と比較すると、がんに特化した保険の場合は保険料が安く済む傾向にあります。

備えたい金額や保険料を踏まえて保険を比較しよう

がんを重視して保険と貯蓄型の生命保険はどちらがよいと一概にいえるものではありません。万が一の備えや毎月支払う保険料の両方を踏まえて比較しましょう。

まとめ

がんにしっかり備える保険に加入するならば、基本的には老後資金とはなりません。がんの治療をする上で年収が減る場合や長くなる治療費に備える保険だからです。

老後資金にもなるがん保険を考えている方は貯蓄型にがん特約をつける方法もあるものの、給付金が支払われる条件や保険料が異なります。内容をしっかり確認して比較してください。