がん保険の先進医療特約について

がん保険に加入する際にいくつかある特約をつけるかどうか悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは特約のなかで先進医療特約について説明しますので、決められない方は参考にしてください。

先進医療特約とは?

がん保険の先進医療特約とは、名前の通り比較的新しい方法でがんの治療や検査を受けた際に給付金が支給される契約で、基本の契約内容に含まれているケースも一部ではあります。

先進医療特約で対象になる検査や治療とは?

対象となるのは比較的新しい治療方法で、厚生労働大臣により定められています。「先進」とあるように新しい技術を採用しているものですが、日々医療は進化しているため対象となる治療は今後変わる可能性があります。

2020年5月時点でがんに関連する例は重粒子線治療や陽子線治療などです。

がん保険以外で加入していれば特約はつけられない

同じ会社にてがん保険以外の生命保険に加入していて既に先進医療特約をつけている場合は、新たに加入するがん保険で別途つけることができません。複数の保険商品を含め保険会社ごとにひとつだけです。

「先進医療特約」はつけたほうがいい?

がん保険の先進医療特約は誰でも必ずつけるべきというわけではないです。住んでいる地域や考え方によって異なりますが、迷った場合には特性を意識して選択しましょう。

がん保険にて特約扱いとするケースが多い理由といえる点で、大きくふたつあります。

先進医療は限られた場所で提供される

がんの治療ができる病院なら誰もが先進医療対象とは限らないのです。厚生労働省が定めた医療施設で提供している検査や治療のみが該当し、治療方法によっても受けられる医療施設は異なります。

住んでいる周辺の病院では対応していないというケースも珍しくないですし、都会であれば必ず受けられるというわけでもありません。例えば陽子線治療が先進医療として提供できる医療施設は2020年5月時点では全国に17箇所しかなく、東京都にも受けられる施設はないです。

主に受けられるのは大学病院やがんセンターなどが中心なので、近くにこうした施設がある方は今後受ける可能性も出てくるでしょう。

また先進医療は治療内容や費用を納得した方が受ける治療のため、対応している施設が近くにある場合でも希望しない方もいます。

先進医療を受けると費用負担が高額になりやすい

全ての方が治療を受けるとは限らないなら、入らない方がよいと考える方もいるかもしれません。しかし先進医療は自己負担額が大きくなりがちな点も認識しておくべきです。

先進医療は全額自己負担

費用が大きくなる要因のひとつとして、保険適用外という点が挙げられます。日本では会社の健康保険や国民健康保険への加入が義務付けられており、一般的に病院で治療を受けた際に患者が負担する費用は2割から3割程度です。一般的ながんの手術や入院なども健康保険が適用されますが、先進医療分に関しては全額自己負担となります。

なお、他の自己負担治療とは異なる部分もあります。通常なら保険適用外と保険適用の治療が混合した場合は、保険適用となる治療も全てさかのぼり自己負担となってしまいます。しかし先進医療の場合には保険適用分も変わらず保険適用のままです。

治療費が高額になる場合も

比較的新しい技術を採用していることもあり、治療費が高い場合も珍しくありません。がんに関連する先進医療にかかる費用例として下記があります。

重粒子線治療
(肺がんや肝臓がん)
3,140,000円
陽子線治療 1,600,000円〜2,941,000円
※小児がんは保険適用

参考元:大阪重粒子線センター https://www.osaka-himak.or.jp/patient/payment/

参考元:国立がん研究センター東病院 https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/clinic/radiation_oncology/consultation/pbt/about.html

全てが上記の金額ではなく数十万円の費用で済む場合もありますが、数百万を自己負担するとなると診断時や通院の際に受けとれる給付金だけでは足りません。

保険適用の治療にはないメリットもある

費用金額や自己負担という点では先進医療は受けなくてもよいと感じるかもしれませんが、保険適用の治療にはないメリットもあるのです。

例えば放射線治療の場合、がん細胞以外にも影響がありますが、重粒子線や陽子線治療は影響の範囲が少なくて済みます。その分副作用が発生する可能性も低く、社会生活への影響も抑えられるでしょう。がん発生後に社会生活は大きく変わるケースが多いですが、副作用による身体的ダメージも影響を与える理由のひとつです。

安心して先進医療を受けたい方は特約に加入しよう

先進医療はがんになった際に誰でも受ける治療ではないので、必ずしも特約をつけておけばよいというわけではありません。特約をつける分支払う保険料も加算されるため、抑えたいのであればつけなくても構いません。がんが発生して治療を受ける際に保険適用の治療のみを選択してもよいのです。

がんと診断された際にできるだけ副作用が少ない治療の選択肢を増やしたい方は、支払い金額の余裕や準備のバランスを考えた上で特約をつけておくのがよいでしょう。

まとめ

がん保険の先進医療特約は、保険適用外で費用が高額になりやすいため備えとする特約です。しかしがんの治療をする際に必ずしも選択する必要はありませんし、治療を受けられる場所も限られています。

発生後の生活に影響が少ない可能性があるため、できる限り準備しておきたいのであればつけるべきですが、つけない方も珍しくないです。保険料や治療の選択を増やしたいかで特約をつけるか考えましょう。